「データサイエンス×物流」シリーズ第1回:コネクティッドデータとは?可視化の有用性
こんにちは!日野コンピューターシステムのブログへようこそ。私たちは、運送をDX(デジタルトランスフォーメーション)するサービスと、日野自動車製のトラック・バスから取得できる日野コネクティッドデータを活用したコネクティッドデータサービスも展開しています。今回はコネクティッドデータとは何か、コネクティッドデータの活用事例についてご紹介します。
1.「コネクティッドデータ」とは何か?
近年、物流業界ではデータの活用が注目されています。データの中でも「コネクティッドデータ」とは、通信機を備えた車両からリアルタイムで取得される走行・運行データのことです。これにより、従来では見えなかった車両の動きや稼働状況が可視化され、効率的な運行管理や課題の特定が可能になります。
データには個人情報が含まれるためその情報の取り扱いが重要です。日野自動車ではデータ取得の許諾をいただいたお客様の車両に限りコネクティッドデータを収集させていただく、オプトイン方式を採用しています。
2.トラック・バスから取得できるコネクティッドデータの種類
コネクティッドデータで取得できるデータ項目は多岐にわたりますが、代表的なものは以下の通りです。
・車両の位置情報
・燃費に関わる情報
・急な加減速など運転状況に関わる情報
・自動ブレーキなど安全装置が作動した情報
・車両各装置の稼動情報
日野自動車ではこれらのデータを2017年からサーバーに蓄積しており、このデータを解析、分析することによって配送ルートの最適化や燃料コスト削減、ドライバーの安全管理といった施策に役立てられます。
3.【活用事例】走行データの可視化をしてみた
今回は、あるトラックの走行データを可視化してみます。
・車両位置データ

荷主から「今どこにいる?」という問い合わせに対し、車両位置を運行管理者とドライバーの電話のやり取りで把握していくと聞きます。リアルタイムに位置情報を可視化することで、今どこにいるのか、どこへ向かっているのか、どのようなルートで運行しているのかがいつでもどこでもわかるようになります。データの良いところは「リアルタイム性」と「共有性」です。
・燃料消費データ

また、トラック(ディーゼル)のCO2排出量はガソリン車と比較して1.14倍です。カーボンニュートラルを目指す社会的背景から、荷主からCO2排出量の提出を求められると聞きます。そういったCO2排出量の算出に活用することも可能です。
※環境省「温室効果ガス 算出・報告・公表制度」ウェブサイト 算定方法・排出係数一覧 より計算(2025年3月31日時点)
・急な加減速など運転状況に関わる情報

車両に搭載されているGセンサデータ、または自動ブレーキ装置の作動データから急加速・急減速の多い場所を把握し、ドライバーへの運転指導や危険エリアの注意喚起に役立てられます。
4.まとめ
コネクティッドデータは、物流業界にとって大きな可能性を秘めています。一台分のデータを可視化するだけでも、燃費改善や安全管理、効率的なルート設計といった活用価値が見えてきます。
次回はもっと多くのデータを可視化し、そこからわかる物流の現状をお届けします!
今後とも日野コンピューターシステムをよろしくお願いいたします。
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この記事を書いた人
日野コンピューターシステム株式会社 ソリューション推進部 伊藤




